SKILLS / MCP + コーディングAI
eMachineSim は Python API と JSON input control file から使う解析ツールですが、実際のモータ開発では次のような判断が必要になります。
- どのサンプルを出発点にするか
- mesh や property ID がどの領域を表すか
- コイル銅損、PM損失、BDF QVOL をどう合算するか
- FEMH、thermal equivalent circuit、gap coupling をどの面に接続するか
- heat balance や component balance が閉じているか
- どのCSVを見れば結果を判断できるか
これらは単なるAPI一覧だけでは理解しにくいため、eMachineSim では SKILLS / MCP + コーディングAI を使った導入ワークフローを想定しています。
SKILLS は、コーディングAIに「eMachineSimではどう考えるべきか」を伝えるための参照資料です。MCP server は、AIエージェントが Examples、input.json、出力CSVを構造化されたツールとして確認するための入口です。両方を組み合わせることで、ユーザーは細かいファイル名やCSV列名をすべて覚えなくても、AIと対話しながら解析条件作成と結果確認を進めやすくなります。
できること
SKILLS と MCP server をコーディングAIに組み合わせると、次のような支援を受けやすくなります。
| 作業 | AIに依頼できる内容 |
|---|---|
| サンプル選択 | 熱解析、ロータ強度、modal/NVH など目的に合う Examples を選ぶ |
| input.json 作成 | サンプルJSONを基に、損失、境界条件、output設定を変更する |
| 解析実行 | eMachineSim.run_file() または Session.solve() を使った Python script を作る |
| 結果確認 | heat balance、FEMH outflow、gap heat flow、surface overlap をCSVから読む |
| 報告整理 | 解析条件、主要結果、残課題をMarkdownやレポート向けにまとめる |
MCP server がある場合、AIエージェントは次のような確認をツール経由で行えます。
| MCPで扱いやすい確認 | 内容 |
|---|---|
input.json の概要確認 | metaData、BDF import、volume heat source、gap coupling、interface resistance の有無を確認する |
| Examples検索 | thermal、realistic motor、rotor structural、modal/NVH などのサンプル候補を探す |
| 熱収支確認 | thermal_global_heat_balance.csv や thermal_fem_volume_heat.csv を要約する |
| 面指定診断 | FEMH面、gap coupling面、unassigned external area、overlap area を確認する |
| 熱経路診断 | gap coupling、shared-node interface resistance、cooling path summary を読み、熱流経路を整理する |
| JSON variant作成支援 | gap h、gap Nu、PM total_heat など、既知の項目に限定して派生JSONを作る |
具体的なMCP serverの配置、設定、ツール名、接続方法は、公開リポジトリの mcp_servers/emachinesim/README.md を参照してください。このページでは、ユーザーがどのような使い方を期待できるかを説明します。
モータ解析 AI での典型的な流れ
- 目的を決めます。例: 「QVOL_loss_mix のコイル銅損とPM損失を入れた定常熱解析を行いたい」
- AIに該当する eMachineSim SKILL と Examples を確認させます。
- AIが
input.jsonの変更点を提案します。 - Python API で解析を実行します。
- MCP server が利用できる場合、AIが出力CSVをツール経由で読み、熱収支や面重複を確認します。
- 必要に応じて FEMH、gap coupling、熱等価回路パラメータを調整します。
注意点
SKILLS と MCP server は解析条件の作成と結果確認を支援するためのものです。物理妥当性の最終判断、メッシュ品質、材料定数、境界条件、実測合わせはユーザー側で確認してください。
MCP server は eMachineSim Python API / pyd を使うワークフローを前提としています。公開ユーザー向けには eMachineSim.run_file() や Session.solve() を使うPython実行を想定し、社内デバッグ用exeの利用を前提にしません。
特にモータ解析では、AIが作った input.json をそのまま採用するのではなく、次のCSVを確認することを推奨します。
thermal_global_heat_balance.csvthermal_component_heat_balance.csvthermal_volume_heat_sources.csvthermal_surface_assignment_summary.csvthermal_cooling_path_summary.csv- gap couplingを使う場合は
thermal_gap_coupling_summary.csvとthermal_gap_coupling_flow_summary.csv