12. 解析の次元と局所座標系#

解析モデルの次元を指定します。 二次元計算においては,入力メッシュデータファイルで入力された面要素(一次三角形,一次四辺形要素)を対称方向に DELTA_Z あるいは DELTA_THETA だけ拡張し,一次体積要素を生成し,三次元問題として解析します。 GEOMETRY =0の時は三次元メッシュをファイル pre_geom より入力します。GEOMETRY =1,2,3,4の場合,いずれも入力は二次元メッシュであり,ファイル pre_geom2D を入力とします。 GEOMETRY =4の場合,二次元モデルにおける面要素は,z方向に拡張するときz=0(x-y)面で定義すること。角度方向に拡張するときはy=0(z-x)面で定義すること。

Important

GEOMETRY =1,2の二次元解析では,メッシュ定義面で磁束密度が,メッシュ奥行き方向で(渦)電流が計算されます。つまり, GEOMETRY =1では,Bx,ByとJzが, GEOMETRY =2では,Bx,BzとJyとして計算されます。

局所座標系を定義します。物性の非等方性 ANISOTROPY(16.1) や,外部電流磁場ソース COIL(17.1) ,磁化ベクトルソース MAGNET(17.7) ,二次元メッシュの三次元の拡張時に用います。 なお,全体座標系(直交座標系)が COORD_ID =0で定義されていますので、全体座標系を使用する場合は、定義する必要はありません。

設定項目#

12_Geometry JSONキー:解析の次元と局所座標系オブジェクト

GEOMETRY(12) 入力メッシュの次元を指定

DELTA_Z_THETA(12) 二次元解析で拡張する長さを設定

NO_LAYERS(12) GEOMETRY=3の二次元軸対象解析時の360度の分割数を指定

ADD_SYMMETRY(12) 二次元解析時の拡張方向の境界条件の設定解除

PITCH(12) ヘリカルメッシュの捻りピッチを設定

COORDINATE(12) 局所座標系のタイトルカード

NO_COORDINATES(12) 定義する局所座標系の数

COORD_ID(12) 局所座標系の識別番号

TYPE(12) 局所座標系の種類を指定

XYZ0(13) 局所座標系の原点の全体座標における座標

EX_XYZ(13) 局所座標系のx方向単位ベクトル

EZ_XYZ(13) 局所座標系のz方向単位ベクトル

設定フォーマット#

テキストフォーマットの折りたたみセクション

解析の次元

種類:

固定パラメータセット

行数:

1

パラメータ数:

5

Text format#
* GEOMETRY * DELTA_Z_THETA * NO_LAYERS * ADD_SYMMETRY * PITCH *
    I         I             I           I            E

局所座標系

種類:

固定パラメータセット

行数:

1

パラメータ数:

2

Text format#
*COORDINATE * NO_COORDINATES *
COORDINATE         I

局所座標系を定義する場合は,以下のパラメータを設定する。

種類:

追加パラメータセット

行数:

3*NO_COORDINATES

パラメータ数:

5,3,3

Text format#
* COORD_ID * TYPE   *    X0    *    Y0    *    Z0   *
    I         I          E          E          E
*                   *   EX_X   *   EX_Y   *   EX_Z  *
                        E          E          E
*                   *   EZ_X   *   EZ_Y   *   EZ_Z  *
                        E          E          E

JSONフォーマット#

JSON format from 2024.11#
"12_Geometry" :
{
    "GEOMETRY" : I,
    "DELTA_Z_THETA" : E,
    "NO_LAYERS" : I,
    "ADD_SYMMETRY" : I,
    "PITCH" : E,
    "COORDINATE" :
    [
        {
            "COORD_ID" : I,
            "TYPE" : I,
            "XYZ0" : [ E, E, E ],
            "EX_XYZ" : [ E, E, E ],
            "EZ_XYZ" : [ E, E, E ]
        }
    ]
},

Important

Release 2024.11

JSONフォーマットでは,これらのパラメータは定義しなくてもデフォルト値を使用します。 デフォルト値は詳細説明をご覧ください。

詳細説明#

12_Geometry#

12_Geometry#
JSONキー:

解析の次元と局所座標系オブジェクト

解析の次元#

テキストフォーマットの折りたたみセクション
種類:

固定パラメータセット

行数:

1

パラメータ数:

5

GEOMETRY#

GEOMETRY(12)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 1]
解析の次元#

設定値

説明

0

三次元メッシュをファイル pre_geom より入力する。

1

二次元並進対称計算。XY平面で定義。Z方向に DELTA_Z の長さで1層積み上げた三次元メッシュで二次元と等価な計算を行う。

2

二次元軸対称計算。ZX平面で定義。θ方向に DELTA_THETA の角度で1層積み上げた三次元メッシュで二次元と等価な計算を行う。

3

解析モデルが軸対称のとき二次元メッシュより三次元メッシュを360度分自動生成する。印加磁場は軸対称でなくてもよく,三次元計算を行う。

4

二次元メッシュをz方向あるいは角度方向に多層に拡張し,三次元メッシュを作成する。 2D_to_3D ファイルの入力が必要。

二次元計算においては,入力メッシュデータファイルで入力された面要素(一次三角形,一次四辺形要素)を対称方向に DELTA_Z あるいは DELTA_THETA だけ拡張し,一次体積要素を生成し,三次元問題として解析する。

GEOMETRY =0の時は三次元メッシュをファイル pre_geom より入力する。GEOMETRY =1,2,3,4の場合,いずれも入力は二次元メッシュであり,ファイル pre_geom2D を入力とする。 GEOMETRY =4の場合,二次元モデルにおける面要素は,z方向に拡張するときz=0(x-y)面で定義すること。角度方向に拡張するときはy=0(z-x)面で定義すること。

DELTA_Z_THETA#

DELTA_Z_THETA(12)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 2]
:

実数 (E)

:

>= 0

単位:

m ( GEOMETRY =1), degree ( GEOMETRY =2)

説明:

GEOMETRY =1,2のときに指定する。 GEOMETRY =0,3,4のとき不要。

GEOMETRY =1のとき DELTA_Z はz方向の要素長さ(m)。

GEOMETRY =2のとき, DELTA_THETA は角度方向要素角度(degree)。

デフォルト値:

0

NO_LAYERS#

NO_LAYERS(12)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 3]
:

整数 (I)

:

>= 0

説明:

GEOMETRY =1,2のとき不要。 GEOMETRY =3のとき二次元メッシュより三次元メッシュを360度分自動生成する際に, NO_LAYER 層指定する場合に使用。 0を指定すると360層作成(デフォルト)。 GEOMETRY =1のとき0を指定。

デフォルト値:

0

ADD_SYMMETRY#

ADD_SYMMETRY(12)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 4]
境界条件の設定解除#

設定値

説明

0

境界条件を設定する デフォルト値

1

GEOMETRY =1のときXY面に, GEOMETRY =2のときRZ面にBn=0面を設定しない。 CYCLIC(14) で周期境界を指定する場合に使用。

PITCH#

PITCH(12)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 5]
:

実数 (E)

説明:

GEOMETRY =1のとき(1層積み上げメッシュ),0以外の値(m)を入力するとヘリカルメッシュの捻りピッチ(m)としてメッシュに捻り変形を加える。 PITCH >0:右ねじ方向,<0:左ねじ方向。

デフォルト値:

0

Note

改訂履歴

Release 12.0.3

二次元解析でヘリカルメッシュの設定オプションを追加

局所座標系#

テキストフォーマットの折りたたみセクション
種類:

固定パラメータセット

行数:

1

パラメータ数:

2

種類:

追加パラメータセット

行数:

3*NO_COORDINATES

パラメータ数:

5,3,3

COORDINATE#

COORDINATE(12)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 1]
:

文字列 (S)

説明:

COORDINATE を指定。

テキストフォーマットの折りたたみセクション
NO_COORDINATES(12)#

NO_COORDINATES

固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 2]
Type=I

定義する局所座標系の数。全体座標系は含めない。 以下,追加パラメータセット1をこの数だけ繰り返す。

追加データ#

テキストフォーマットの折りたたみセクション
種類:

追加パラメータセット

行数:

3*NO_COORDINATES

パラメータ数:

5,3,3

COORD_ID#

COORD_ID(12)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [2, 1]
:

整数 (I)

:

>= 1

説明:

局所座標系の識別番号。

Caution

識別番号 0 は全体座標系を示し,入力の必要はない。

TYPE#

TYPE(12)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [2, 2]
局所座標系の種類#

設定値

説明

1

直交(デカルト)座標系。(x,y,z)を局所座標とする。

2

円筒座標系。(r, \(\theta\) ,z)を局所座標とする。

XYZ0#

XYZ0(13)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [2, 3]~[2, 5]
:

実数 (E)

説明:

局所座標系の原点の全体座標における座標X0,Y0,Z0の成分。配列で指定する。

EX_XYZ#

EX_XYZ(13)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [3, 1]~[3, 3]
:

実数 (E)

説明:

局所座標系のx方向単位ベクトル \(e_x\) の全体座標に対する成分。配列で指定する。 \(|e_x|=1\) とすること。

EZ_XYZ#

EZ_XYZ(13)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [4, 1]~[4, 3]
:

実数 (E)

説明:

局所座標系のz方向単位ベクトル \(e_z\) の全体座標に対する成分。配列で指定する。

円筒座標系( TYPE =2)はz軸を軸とし,角度はx軸をゼロとする。

\(|e_z|=1\). \(e_x \cdot e_y =1\) とすること。

../../_images/localCoordinate.png

図 局所座標系の例#