VI-1. Output Mesh Files#

EMSolution は、ポスト処理用,確認用のメッシュファイルを出力します。ファイル形式は、10.2 出力ファイル POST_DATA_FILE(10.2) で指定します。

通常のファイルフォーマットの場合(CADAS および HyperView 出力以外) では、各種分布量を個別のファイルで出力します。

一方、CADAS 出力の場合は、各種分布量を CADAS フォーマットで単一のファイル post.cad に出力します。POST_DATA_FILE=6 を指定することで CADAS フォーマットで出力され、別途出力されるメッシュファイル post_geom をこのファイルの前に結合することで、CADAS 入力ファイルとして使用できます。以下に、CADAS ファイルでの物理量の名前 (VNAME) を示します。

HyperView 出力の場合も CADAS と同様に、各種分布量を HyperView フォーマットで単一のファイル post.hwascii に出力します。

ファイル post_geom#

MESH(10.3) =1 を指定すると、計算に使用された三次元メッシュデータが出力されます。 単位は UNIT(10.1) の指定に関わらず m です。

Caution

UNIT(10.1) は入力メッシュデータファイルのみに適用されます。 出力メッシュデータファイルには適用されません。

OUTPUT_MATS(10.2) で指定された物性番号のメッシュデータが出力されます。指定しない場合, 全てのメッシュが出力されます。

スライド運動を含む場合、固定部と可動部を合わせたメッシュデータが出力されます。

外部電流磁場ソース COIL(17.1) を使用した場合、有限要素メッシュに加えて COIL もメッシュデータとして出力されます。ただし、MESHED_COIL MESH(17.1.7) は出力されません。

COIL メッシュを出力したくない場合は、COIL_OPTION(10.2) =1 を指定します。

ギャップ要素 GAP_ELEMENT(16.2)

  • SUF_OPTION(10.2)=0 の場合、出力されません。

  • SUF_OPTION(10.2)=1 を指定すると、出力されます。

また、POST_DATA_FILE(10.2) =5: FEMAP neutral 形式 では節点,要素データに加えてプロパティデータも出力します。

ファイル boundary_surface#

出力ファイル形式 POST_DATA_FILE(10.2)>0 の場合に,指定されたメッシュ形式で境 界面の面要素を boundary_surface ファイルとして出力します。面要素の物性番号 (MAT_ID)は設定した境界条件によって次のような ID が割り付けられています。な お,4.形状関数の次数と追加機能の NODE_ORDER=2:節点二次要素が境界面に接して いる場合でも,一次面要素として出力します。

MAT_ID Table#

Boundary Type

MAT_ID

MAT_ID

MAT_ID

pre_geom

rotor_mesh

rotor_mesh n (n = 2~7)

Ht=0 面

1

101

n 01 (例:201)

Bn=0 面

2

102

n 02 (例:202)

遠方境界面(無限境界以外)

3

103

n 03 (例:203)

表面インピーダンス

4

104

n 04 (例:204)

無限境界要素面

5

105

n 05 (例:205)

スライド面

11

111

n 11 (例:211)

周期境界面

21, 22

121, 122

n 21, n 22 (例:221, 222)

Important

この boundary_surface で,指定した面が正しく設定されているか,二重節点等によってモデル内部に遠方境界面を生じていないか等を確認することができます。

Note

「Ht=0 面」および「Bn=0 面」は、座標を指定して設定します(詳細は 13. 境界条件 13_Boundary_Conditions を参照)。

「スライド面」は、スライドする面上に定義された辺要素(二次元メッシュの場合は点要素)や、座標を用いた直線座標入力で指定します(詳細は 14. 周期境界条件 14_Periodic_Boundary_Conditions を参照)。

「周期境界面」は、指定された回転周期角度または並進周期長で移動させた際に、移動前と重なる境界面が周期境界として割り当てられます。移動によって重なる元の境界面を始点側(例: MAT_ID =21)と認識し、重なった先の境界面を終点側(例: MAT_ID =22)として認識します。180°回転周期対称の場合は始点と終点の区別ができないため、 SEPARATE_ANGLE(14) を指定する必要があります。

これらの境界面を認識する際には、境界面上の節点座標が指定した座標から一定の範囲( DISTANCE_JUDGE(13) )内にあるかどうかで判断します。座標範囲を超えた節点を含む要素や、指定のない境界面は遠方境界面として認識されます。このため、モデル内部の不整合面や二重節点で要素が分断されている場合も遠方境界面として認識される可能性があります。その場合、boundary_surface ファイルを表示して、意図しない遠方境界面が含まれていないか確認することを推奨します。

なお、DISTANCE_JUDGE(13) は最小節点間距離よりも小さい値に設定してください。

ファイル t_r_interface#

ポテンシャル境界面要素出力ファイル t_r_interface は,外部電流磁場ソース COIL(17.1) を使用する際にトータルポテンシャル領域と変形ポテンシャル領域とのポテンシャル境界面を面要素で出力し, COIL(17.1) メッシュも合わせて出力しますので, COIL(17.1) がトータルポテンシャル領域に入り込んでいないかどうかを確認することができます。

特に EXTEND_TOTAL_for_COIL(16) =1 でトータルポテンシャル領域を拡張したときは,ポテンシャル境界面が変化しますので,本ファイルを表示して確認することをお奨めします。ポテンシャル境界面は MAT_ID =1 で出力されます。