17.6 面流入電流ソース#

有限要素内の導体領域の端面に電流入力面を定義し,渦電流解析により外部からの電流と渦電流の両方を考慮することができます。

設定項目#

SUFCUR(17.6) JSONキー:面流入電流ソースオブジェクト

SERIES_ID(17.6) 系列番号。

IN_ROTOR(17.6) 定義領域が回転子にあるかどうかのフラグ。

SMAT_ID(17.6) 流入面を構成する面要素の物性番号。

CURRENT(17.6) 規格化電流値。

SUFCUR2(17.6.2) JSONキー:複数導体面流入電流ソースオブジェクト

SERIES_ID(17.6.2) 系列番号。

IN_ROTOR(17.6.2) 定義領域が回転子にあるかどうかのフラグ。

MAT_IDS(17.6.2) 要素の物性番号。

SMAT_ID(17.6.2) 流入面を構成する面要素の物性番号。

CURRENT(17.6.2) 規格化電流値。

設定フォーマット#

テキストフォーマットの折りたたみセクション
種類:

固定パラメータセット1

行数:

1

パラメータ数:

6

Text format#
* SUFCUR * SERIES_NO * TIME_ID * SURFACE_MAT_ID * CURRENT * IN_ROTOR *
SUFCUR        I         I         I                 E       I

:種類: 固定パラメータセット1
:行数: 2
:パラメータ数: 4, 3
Text format#
* SUFCUR2 * SERIES_NO * NO_PARTS * IN_ROTOR *
SUFCUR2        I         I        I
* MAT_ID * SMAT_ID * CURENT *
    I      I        E

JSONフォーマット#

JSON format from 2024.11#
"17_Field_Source" :
[
    {
        "SUFCUR" :
        {
            "SERIES_ID" : I,
            "TIME_ID" : I,
            "SMAT_ID" : I,
            "CURRENT" : E,
            "IN_ROTOR" : I
                    },
        "SUFCUR2" :
        {
            "SERIES_ID" : I,
            "IN_ROTOR" : I,
            "data" :
            [
                {
                    "MAT_IDS" : [ I ],
                    "SMAT_ID" : I,
                    "CURRENT" : E,
                    "CAL_Je" : I
                }
            ]
        }
    }
]

詳細説明#

SUFCUR は導体領域の端面に電流入力面を定義し,渦電流解析により外部からの電流と渦電流の両方を考慮することができます。

Hint

二次元解析で SUFCUR を使用すると,渦電流を含む導体に電流を与えることと等価となります。

三次元解析では,導体形状に合わせた導電電流と,表皮効果などによる渦電流が重畳された電流分布となります。

SUFCUR2 は,複数の導体領域に電流を与える場合に使用します。例えば複数導体からなるモータコイルを電源に接続し,鎖交磁束を算出したい場合に使用します。

SUFCUR#

SUFCUR(17.6)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 1]
:

文字列 (S)

説明:

面流入電流ソース SUFCUR の指定。

SERIES_ID#

SERIES_ID(17.6)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 2]
:

整数 (I)

説明:

ソース項の識別番号。

TIME_ID(17.6)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 3]
:

整数 (I)

説明:

時間依存性のある電流を与える場合の時間定義番号。

Hint

ソースが CIRCUIT(17.8) あるいは NETWORK(17.9) に接続される場合は 0 とすること。CIRCUIT(17.8) あるいは NETWORK(17.9) に接続することを推奨します。

SMAT_ID#

SMAT_ID(17.6)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [2, 1]
:

整数 (I)

説明:

流入面を構成する面要素の物性番号。面方向は任意。

CURRENT#

CURRENT(17.6)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [2, 2]
:

実数 (E)

単位:

A

説明:

通過規格化電流量。

IN_ROTOR#

IN_ROTOR(17.6)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 4]
定義領域が回転子にあるかどうかのフラグ#

設定値

説明

0

固定部内。 デフォルト値

1

可動部内。

交流定常解析で,スライド運動でスリップがある場合, N_CORRECT(8) ≠0 の場合必要。

SUFCURの定義例

SUFCUR の定義例#


SUFCUR2#

SUFCUR2(17.6.2)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 1]
:

文字列 (S)

説明:

複数導体面流入電流ソース SUFCUR2 の指定。

設定方法は PHICOIL(17.4) とほぼ同じです。

計算時は SUFCUR として扱われます。 ポスト処理時の電気回路接続時の導体領域鎖交磁束の算出では, PHICOIL(17.4) として計算された規格化直流電流分布を使用して計算されます。そのため, PHICOIL(17.4) の渦電流を考慮した磁場ソースと等価になります。

Hint

SUFCUR2 は,複数の導体領域に電流を与える場合に使用します。例えば複数導体からなるモータコイルを電源に接続し,鎖交磁束を算出したい場合に使用します。

SUFCUR2 は, SUFCUR と同じように,導体領域の端面に電流入力面を定義し,渦電流解析により外部からの電流と渦電流の両方を考慮することができます。

SERIES_ID#

SERIES_ID(17.6.2)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 2]
:

整数 (I)

説明:

ソース項の識別番号。

テキストフォーマットの折りたたみセクション

NO_PARTS(テキストのみ)

固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 3]
Type=I

領域に設定するプロパティの数。 NO_PARTS で指定した SUFCUR2 は独立した導体領域と電流入力面を持つ必要があります。

IN_ROTOR#

IN_ROTOR(17.6.2)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [1, 4]
定義領域が回転子にあるかどうかのフラグ#

設定値

説明

0

固定部内。 デフォルト値

1

可動部内。

交流定常解析で,スライド運動でスリップがある場合, N_CORRECT(8) ≠0 の場合必要。

data#

data(17.4)#
JSONキー:

面流入電流ソースのデータ

data は配列で, SUFCUR2 要素の数だけ定義する。

MAT_IDS#
MAT_IDS(17.6.2)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [2, 1]
:

整数配列 (I)

説明:

要素の物性番号 ( MAT_ID(16.1) )。

Note

複数の導体領域を一つの SUFCUR2 として定義する場合に,JSONフォーマットを使用して配列で設定します。

SMAT_ID#
SMAT_ID(17.6.2)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [2, 2]
:

実数 (E)

単位:

A

説明:

通過規格化電流量。

CURRENT#
CURRENT(17.6.2)#
テキストフォーマットの折りたたみセクション
固定パラメータセット1#
[row, col] = [2, 3]
:

実数 (E)

単位:

A

説明:

通過規格化電流量。

巻線コイルの場合,ターン数と読み替えると理解しやすい。